<陸上:日本グランプリシリーズ第4戦・静岡国際兼世界選手権代表選考会>◇3日◇静岡スタジアム(エコパ)

 女子400メートル障害は大会記録保持者のローレン・ボーデン(24=豪州)が56秒54で優勝。日本記録(55秒34)保持者の久保倉里美(31=新潟アルビレックスRC)が健闘したが、56秒69で2位となった。

 北京五輪、ロンドン五輪と準決勝に進んだ久保倉は、日本の女子短距離・ハードル種目のリーダー的な存在だった。10年近く日本代表で走り続けてきたが、4月に31歳となり、長距離恋愛を実らせて結婚もした。ロンドン五輪を機に引退してもおかしくなかった。「ずっと54秒台を出したいと思ってやってきましたし、30歳を超えても思っていたより体が動くんです。あとに続く女子選手たちのためにも、私が陸上界に残していけるものがある」。

 54秒台後半を出したとしても世界大会の決勝進出は難しい。だが、国際大会本番で力を発揮する久保倉から、後輩選手が学べることは多いはずだ。

 結婚して戸籍上は新しい名字になったが、競技会には旧姓のまま出場する。「“久保倉”でずっとやってきて、運にも恵まれていた名前だと思うんです。変えずにやっていきます(笑)」。まだまだやる気があることの裏返しだろう。