<陸上:第82回日本学生陸上競技対校選手権大会>◇第2日◇7日◇東京・国立競技場

 今年の「学生最速男」は、九鬼巧(21=早大3年)に決まった。男子100メートル決勝で10秒33(追い風0・5メートル)をマーク。連覇を狙った左隣の4レーンを走る飯塚翔太(22=中大4年)を、100分の2秒差でかわし初優勝した。

 昨年はロンドン五輪のリレーメンバーに選ばれながら、出場機会はなし。高校総体を2連覇した経験もあるが「ここまで苦しかったし、周りのレベルも高い。高校時代とは全然、違ううれしさがあります」と“3年ぶり”の全国制覇の味をかみしめた。

 ただ、準決勝で山県亮太(21=慶大3年)が棄権したこともあり「山県が(決勝に)出てないので何とも言えませんが…」と、言葉に詰まった。それでも「勝ちは勝ち」と切り替えた上で「早慶戦で山県と走れるので」と、22日のレースを見据えた。