<陸上:全日本実業団対抗選手権>◇第2日◇21日◇埼玉・スポーツ文化公園陸上競技場

 男子200メートルは、今夏の世界陸上モスクワ大会代表の藤光謙司(27=ゼンリン)が20秒60で制し、3年ぶり2度目の優勝を果たした。

 それでも「満足はできないですね」と藤光は、少しばかりボヤいた。モスクワでは山県亮太(21=慶大3年)の故障欠場で、リザーブからリレーメンバーに抜てきされ、2走を任された。確実にバトンをつなぎ5位入賞の一員となったが、個人種目では出場機会がなく「個人では勝負できなかったから(今日は)リベンジの意味も込めてタイムを狙った」という。

 3位に入った6月の日本選手権で出した20秒48だったが、それには0秒12届かず不満の種となった。

 一方で、収穫もたっぷりだったシーズンを語る口調は軽快だった。「春先に腰のヘルニアで全く練習ができなかった。ここまで立て直せたことは収穫だし、少なからず成長できたシーズン」と話した。