<陸上:全日本実業団対抗選手権>◇第2日◇21日◇埼玉・熊谷スポーツ公園陸上競技場

 高卒2年目までの選手が出場する実業団のジュニア種目。その女子3000メートルは、翁田(おうた)あかり(19=天満屋)が9分03秒52で優勝。独走して2位のワイナイナ・ムルギ(19=豊田自動織機)に50メートル差をつけた。

 「8分台を出したかったのですが、何か足りないものがあるのだと思います。練習面の何かなのか、レース中のちょっとした我慢なのか」。

 男子長距離では名門の兵庫県西脇工高出身。弟の勝基は野球部のエースで、この夏同校を初の甲子園出場に導いた。今秋のドラフト候補にも名前を挙げられている。

 「甲子園には私も応援に行きました。頑張ればなんでもできると、弟の姿から感じ取ることができました。元気とか勇気をもらいましたね」。

 昨年12月の全日本実業団対抗女子駅伝は1区で区間5位の好走。今季はさらなる進歩が期待される。「(10キロ以上の)長い区間はまだ無理かもしれませんが、自分が走れる区間でしっかりと力を出したい。区間賞争いにからめるようになれたらいいですね」

 “エース”の走りは無理でも、試合展開を左右するキーマンにはなれる選手に成長してきた。