<実業団女子駅伝西日本大会>◇27日◇福岡県宗像市役所発着6区間42.195キロ

 ダイハツが2時間17分23秒の大会新記録で3年ぶり3回目の優勝を飾った。大塚製薬が2時間17分59秒で2位。8位のシスメックスまでと2時間23分以内の4チームを加えた12チームが、12月に宮城県で開催される全日本実業団対抗女子駅伝への出場権を得た。

 ダイハツが予想以上の強さを見せた。

 1区(6・7キロ)の木崎良子(28)はモスクワ世界陸上(マラソン4位)後は1カ月ほど休んだ影響で、「区間賞は難しい」と前日に話していた。だが、1区終盤でノーリツとのマッチレースになると、持ち味の勝負強さを発揮して競り勝ちチームに勢いをつけた。

 3区(10・2キロ)の岡小百合(23)は大体大卒のルーキー。野口みずき(35=シスメックス)、福士加代子(31=ワコール)、伊藤舞(29=大塚製薬)ら日本代表選手とは初めて一緒に走った。「緊張はしましたが自信を持って走らないと負けてしまう」とプレッシャーを克服。伊藤との競り合いを制してトップを奪還した。

 そして5区(10・8キロ)では坂井田歩(27)が、先行していた九電工を抜きながら、追いすがる大塚製薬を引き離した。キャプテンらしい落ち着いた走りで勝利を引き寄せた。

 チーム充実の理由を問われた林清司監督(52)は、「木崎、坂井田の2人が良い雰囲気をつくってくれている。練習でも生活面でも手本となり、この1年で若手が大きく成長した」と分析した。

 1、3、5区の主要3区間を制し、計4区間で区間賞を獲得する強さに「ここまで来たら全日本でも優勝を狙います」と手応え十分の様子だった。