第50回九州実業団対抗駅伝が11月23日、福岡市から北九州市の7区間78・8キロのコースに16チームが参加して行われる。7位までがニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝)への出場権を得る。

 3連勝中の旭化成とニューイヤー駅伝2位のトヨタ自動車九州が激突する。

 勢いがあるのはトヨタ自動車九州だ。エースの今井正人(29)は駅伝の10~20キロでは抜群の強さを発揮するが、11月3日のニューヨークシティ・マラソンでも6位と快走。起伏の激しいコースでタイムは2時間10分45秒にとどまったが「最後まで体全体を使ってゴールできた」と手応えを感じている。

 キャプテンの渡辺竜二(25)は10月末からのグランツール九州で区間新を連発。押川裕貴(23)もライバルの旭化成の主力に連勝した。

 旭化成は9月の全日本実業団5000メートル日本人1位の鎧坂哲哉(23)を筆頭に、大西智也(26)、岩井勇輝(31)、深津卓也(26)らのスピードランナーが目白押し。選手層の厚さでは日本一のチームだ。

 だが、モスクワ世界陸上マラソン代表だった堀端宏行(27)が故障中。出口和也(25)、大野龍二(28)らトラックで日本選手権優勝経験のある2人も万全ではない。

 九電工はモスクワ世界陸上マラソン代表の前田和浩(32)と、外国人間でも抜きん出た力を持つポール・タヌイ(22)が強力。安川電機はモスクワ世界陸上マラソン5位の中本健太郎(30)や黒木文太(28)ら、安定した走りができる選手が多い。

 昨年は旭化成が2位の安川電機に2分半の大差をつけたが、今年は接戦が予想される。日本選手だけで出場する旭化成としては、外国人区間の5区までに1分半以上のリードをしておきたい。