<陸上:日本選手権兼アジア大会代表選考会>◇最終日◇8日◇福島市とうほう・みんなのスタジアム◇男子100メートル決勝ほか

 男子100メートル決勝に、日本人初の9秒台が期待される桐生祥秀(18=東洋大1年)が出場。追い風0・6メートルの条件下、10秒22をマークして、念願の初優勝を遂げた。

 伊東浩司(富士通、現日本陸連協会員会男子短距離部長)が98年に樹立した、10秒00の日本記録更新は、お預けとなったものの、アジア大会代表切符を手に入れた。

 雨が降りしきる中でのスタートとなり、前半少し出遅れたが、後半に巻き返した。「優勝していなかったので、それがうまいこといって良かった。タイムは終わってから見ればよかったので、優勝できて良かった。前半(先に)いかれても中盤から後半に抜いていければと思っていた。いいレースができた」と笑顔を見せた。

 桐生は昨年4月の織田記念国際で10秒01の日本歴代2位をマーク。今年の同大会で10秒10、5月17日の関東インカレ決勝ではセカンドベストの10秒05を記録。今大会も、前日の予選で10秒15の全体1番目のタイムで、この日の準決勝も10秒21の1番手通過と、好調をキープして決勝に臨んでいた。