<世界トップへ挑む:中>

 昨年ロンドン五輪で世界を知った2人が、大舞台の経験を生かし3年後のリオ五輪につなげるステップを踏む。女子100メートル日本記録保持者の福島千里(24=北海道ハイテクAC)と女子100メートル障害の木村文子(24=エディオン)がホームストレートを熱くする。◆福島「世界基準でやっていきたい」

 女子100メートルで日本記録保持者の福島が、世界に再挑戦する。今大会では今年、初戦だった4月29日の織田記念国際(広島)で敗れた09年世界選手権同400メートルリレー金メダルのベイリー(ジャマイカ)と再び対峙(たいじ)する。国内で世界トップクラスと戦える場は、8月の世界選手権に向け、この上ない舞台となる。「世界基準でやっていきたい」と常に上だけを見ている。

 12年ロンドン五輪シーズンは「思うような走りができなかった」と振り返ったものの、ベイリーと争った初戦(追い風参考2・3メートル)で世界選手権参加標準記録B(11秒36)と並ぶ11秒36で2位と再加速している。「まずまずのスタートだった。徐々に上げていく」と目には力を宿している。◆木村「12秒台でどう走るか」

 先行するのはビジュアルだけではない。木村は昨年の織田記念で13秒04の日本歴代3位をマーク。6月の日本選手権を制しロンドン五輪代表に選ばれた。大舞台では13秒75で7人中7着の予選落ち。「6万大観衆の中で自信を持って走る海外選手の姿勢を学んだ」と精神面の収穫を口にした。

 13秒00の日本記録は目前だ。先月29日の織田記念では追い風参考(2・4メートル)ながら13秒02。「日本新というより12秒台でどう走るかが課題」と高い目標があるだけに「いい条件で走らせてもらったので、それなりのタイムが出ないと納得できない」と満足しない。今冬の陸連合宿で日本記録保持者の金沢イボンヌさんと会った。約束した日本記録更新は必ず果たす。◆セイコーゴールデンGP観戦ガイド▽日時

 5月5日(日)午前9時30分開場、同10時30分サブイベント開始、午後0時35分競技開始▽会場

 国立競技場▽入場料

 カテゴリー(1)一般3000円、中高校生2000円。※前売り券はプログラム付き。各エリア内自由席。小学生未満無料。▽大会HP

 http://goldengrandprix-japan.com