陸上男子100メートルで日本人初の9秒台を狙う山県亮太(21=慶大)が、世界選手権モスクワ大会(8月10日開幕)でもう1つの快挙に挑む。日本代表の結団式は25日、都内で行われた。決勝進出を果たせば、五輪を含めた世界大会では「暁の超特急」と呼ばれた吉岡隆徳氏が32年ロサンゼルス五輪で達成して以来、81年ぶりの快挙となる。

 今回は短距離の有力選手が相次いでドーピング検査で陽性反応を示し、欠場を表明している。「陸上ファンとして短距離の価値が下がってしまうニュースなので残念」と複雑な心境を明かしたが、自身の決勝進出のチャンスが広がったことは事実だ。まだ今季、納得のいく走りはできていないが「いい準備をすれば、決勝にもいけると思う。それに関しては、プラスにとらえている。本番に心身ともに合わせていきたい」と意気込んだ。