来年1月の箱根駅伝(2、3日)優勝候補筆頭の駒大が“Vアイテム”を手に、史上4校目の大学駅伝年度3冠を狙う。駒大は18日、都内の玉川キャンパスで練習を公開。名将・大八木弘明監督(55)は、ご法度にしていたサングラス着用の可能性を示唆した。

 茶髪にサングラス、ピアスまで…。指揮官の考えや気風も変わり、最近は選手の装いも変わってきた。そんな中、大八木監督はコーチ時代から、学生らしく-をモットーにサングラス着用を禁じてきた。その方針を少しだけ軟化させる。「風よけです。コンタクトの選手もいるから。透明のものを考えています」。

 日よけ用の色の入ったサングラスでなく、見た目はふつうの眼鏡。学生らしさを保ちつつ、選手たちの最良の走りを引き出すため、目の保護を目的としたアイテムだ。前回は向かい風が強く、風よけのない湘南大橋や海岸線が続く往路の3、4区などで威力を発揮しそう。「まだ使うかは決めていませんよ」と、当日のコンディションで決めることになりそうだ。

 軟化路線は年度3冠にかける意気込み-と思われるが、大八木監督に気負いはない。「前回は4年生が多く優勝を狙うと言いましたが、今回は言ってません。育成の年に、たまたま2冠を取れた。選手も勝てればいい、という感じじゃないですか」。風という魔物を解禁のアイテムで遮り、ライバル校の視界からは自校の後ろ姿を消す。圧巻の走りで箱根路を制す。【渡辺佳彦】