<陸上:千歳JALマラソン>◇1日◇北海道・千歳市青葉公園発、千歳市スポーツセンター前着◇フルマラソン(42・195キロ)ほか

 今秋のアジア大会(韓国・仁川)代表の公務員ランナー川内優輝(27=埼玉県庁)が、2時間15分57秒でトップでゴールした。ゲストランナーのため参考記録だが、2時間19分台以内で走る「サブ20」が非公認を含め35回となり、並んでいた宗猛を抜き日本人単独最多となった。また1つ金字塔を打ち立てたが「まだ上がいる。世界記録の76回を東京五輪までに抜きたい」と新たな誓いを立てた。

 4月下旬にサイトで自身が発見した「サブ20」の世界記録は75回だったが、ネットに発言が出回ると実は76回だったことが判明した。「外国人がネットで川内は間違ってるって指摘していた。でもまあ、記録更新は77回なんでラッキーセブンでいいですよね」とニヤリと簡単に目標修正した。

 勝負にも大人げないほどこだわった。終始、独走だったものの、最後の直線で前にいたハーフに出場している一般ランナーがスパートをかけるとスイッチオン。鬼の形相に変わり、笑顔の一般ランナーを並ぶ間もなく抜き去った。会場は拍手から一転、大爆笑になったが、本人は大まじめだった。「抜かないとトップなのに写真では2位みたいになるのが嫌だった。日本代表に勝てるほど甘くないというところを見せてやりましたよ」とまたニヤリ。アジア大会に向け、早くも調子も口も絶好調だ。