陸上男子100メートルで日本初の9秒台を狙う桐生祥秀(18=東洋大)が、世界最高峰のダイヤモンドリーグ・パリ大会(7月5日)の出場を検討していることが5日、分かった。同大会は9秒58の世界記録を持つウサイン・ボルト(27=ジャマイカ)が出場予定。「ジェット桐生」が、憧れのボルトと初対決する可能性が浮上した。

 桐生は常々「ボルト選手と1回は走ってみたい」と熱望している。昨年8月の世界選手権(モスクワ)は予選が別の組で対戦できなかった。桐生は昨年6月の同リーグのバーミンガム大会に初参戦。初の海外試合で最下位に沈んで「また走ってみたい」と再挑戦を口にしていた。ニューヨーク大会(今月15日)での200メートル出場も選択肢だが、パリ大会が照準だ。

 今日6日からは日本選手権が開幕する。桐生は明日7日に予選、8日に準決勝、決勝と100メートル3本を走る。昨年は山県に敗れ2位。初の日本王者と9秒台を達成すれば、ボルトへの最高の挑戦状になる。