<陸上:ゴールドコースト・マラソン>◇6日◇オーストラリア・ゴールドコースト

 日の丸戦士の誇りを根性で守った。今秋のアジア大会(韓国・仁川)男子マラソン代表の川内優輝(27=埼玉県庁)が出場。連覇と、昨年作った大会記録(2時間10分1秒)更新は逃したが、2時間11分27秒の3位で表彰台に立った。

 川内の自己ベスト(2時間8分14秒)は全体の6番目。優勝より2時間8~9分台のタイムを目標にした。だが20キロ手前で転倒したのが響き「一瞬すべてが終わったと思った」。そんな失意も「ネバーギブアップと自分に言い聞かせて走った」と奮起し、後半ハーフは最速タイムでカバー。中間点で22位だった順位を一気に押し上げ、賞金約38万円を獲得した。

 3日の成田出発時。マラソン日本代表メンバーとして「負けたら何のためのナショナルチームだとボコボコに言われる。非ナショナルメンバーに勝つ責任がある」と話していた。転倒後の25キロまでに藤原新(2時間25分11秒で25位)を振り切り、20キロ地点で17秒離されていた高田千春を35キロ過ぎで逆転。「非ナショナルメンバー」から日本人トップの座を奪回した。メンツを保ち「転んだにしてはよくやれたと思う。来年リベンジしたい」と話した。