女子マラソンの福士加代子(31=ワコール)が「年内休業」を宣言した。銅メダル獲得から一夜明けて次のレースを聞かれ、「もうやんない。もういい。(今年は)無理無理。今回は一番楽しめたけど、ほんの2、3分ぐらい」と言った。

 前夜は約50件の祝福メールや電話が届いた。「皆が結構泣いた、感激したといってくれて。私も泣いた」。マラソン初挑戦から5年で初の勲章に「気楽に生きていれば、いつか取れるかも」と笑った。

 3月末から5月までは練習ができなかった。そんな時、前日本記録保持者で仲のいい渋井陽子(三井住友海上)から「不安は不安しか生まれない。開き直って頑張れ」とメールで励まされた。「マラソンは素直になれる競技かも。自分と向き合った。弱い自分と。マラソンは長い。あれを楽しいマラソンでしたと言えたQちゃん(高橋尚子さん)はすごいと思う」と笑った。