フィギュアスケートには6種類のジャンプがあり、すべてが右足で着氷する。跳ぶ際に前向きで踏み切るアクセル以外、すべて踏み切りは後ろ向きだ。その中で踏み切りが右足か、左足か、またジャンプで使うブレード(刃)の位置などで異なる。基礎点は難易度に応じて、設定されている。得点が高い(難しい)方から(1)アクセル(2)ルッツ(3)フリップ(4)ループ(5)サルコー(6)トーループの順番だ。

 11年世界選手権銀メダル小塚崇彦氏(28)が、それぞれのジャンプの特徴を解説。今回は最も多くの選手が跳ぶトーループ。ジャンプの直前に左足つま先を氷について、右足で踏み切る。4回転の基礎点は最も低い10・3点。88年にカート・ブラウニング(カナダ)が初めて国際スケート連盟公認で成功させた。

 小塚氏 フィギュアを習い始めた子どもは最初にスリージャンプ(半回転ジャンプ=前向きに踏み切って半回転)をやります。トーループはトーをついた時に、足を骨折したりすることもある。ジャンプは総じて、踏み切った段階でほぼ決まる。踏み切りでタイミングが合わないと1回転にもなる。

 4回転トーループは、男子シングルでは必須のジャンプとなってきている。14年ソチ五輪ではトーループの4回転-3回転も大技だった。

 トーループは現在、プログラム冒頭ではなく、基礎点が1・1倍になる演技後半に跳ぶ選手が増えてきている。また羽生のように4回転トーループ-1回転ループ-3回転サルコーなど3連続ジャンプに組み込むケースも出ている。【取材・構成=益田一弘】

4回転ジャンプの基礎点
4回転ジャンプの基礎点