藤島親方

稀勢の里(左)との対戦で右に変化する鶴竜
稀勢の里(左)との対戦で右に変化する鶴竜

横綱が立ち合い2度も変化した。1度目は右に。不成立。2度目は左に。前代未聞。稀勢の里の素早い立ち合いをかわすには〝この策〟しかなかった。「もう1度、気にせずにいこうと思った」と鶴竜。土俵下の藤島審判長は「反則じゃないから、やったって構わないんですよ」と言う。だが日刊スポーツの記者には「価値観ですから。私は、変化は汚い手段だと思ってますから。私は胸を張れる相撲を取りたかった。勝った後も胸を張れないでしょう」と語った。現役時代は1度も変化しなかった親方の本心が口をつく。「横綱の逸材」も左肩脱臼に泣き、最高位は東の大関。若キラーで曙貴の好敵手だった。その名は武双山。

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<大相撲・2015年9月27日掲載>