伊藤みどり

アルベールビル五輪で銀メダルを獲得し表彰台で花束を掲げる伊藤みどり
アルベールビル五輪で銀メダルを獲得し表彰台で花束を掲げる伊藤みどり

銀盤の舞姫、伊藤みどり。フィギュアでは日本人で初めて五輪の表彰台に上った。1992年アルベールビル五輪。SP4位につけてのフリーでは7度の3回転ジャンプを決めた。圧巻はトリプルアクセル。前半にトライして転倒したが、頭の中は「トリプルアクセルを跳びたい」だけだった。全身で弾みをつけて、思い切り高く跳び上がった。ピタリ着地。自分のスケートを貫き通してつかんだ「銀」。拍手と歓声、地鳴りのような足踏みで会場が揺れた。145センチの女性の果敢な挑戦に9000人の観衆が驚嘆した。「見せびらかした」は伊藤らしいかわいい振る舞いだ。「ベッドの横に置いてきた」は、きっとメダルとともに眠りについたのだろう。

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<アルベールビル五輪・1992年2月23日掲載>