野村克也

日本シリーズ「南海対阪神」第4戦。俊足飛ばす南海広瀬叔功
日本シリーズ「南海対阪神」第4戦。俊足飛ばす南海広瀬叔功

その2人とは長嶋茂雄と広瀬叔功。長嶋はご存じ「ひまわり」。広瀬は南海黄金時代にノムさんとともに戦った俊足好打の選手だ。今ならイチロー級。「何も考えないでも、あの2人は打ちよった。俺には真似できない」。快足広瀬は1961年から5年連続パ盗塁王。64年には史上初の首位打者(打率3割6分6厘)と盗塁王(72)の2冠を記録した。通算596盗塁はプロ野球2位(1位は福本豊の1065)。一時、エース杉浦と女房役ノムさんの不仲説が流れた。広瀬は「3人で毎晩飲み歩いた仲やで。南海の3悪人と呼ばれたもんや。反目なんてことはない」と一笑に付した。値千金の本塁打でも「何を打ったのか?(球種を)覚えていない。来た球を打った」。なるほど天才か。(^o^)

<プロ野球・2007年4月7日掲載>