貴景勝

母校・埼玉栄での優勝報告会を終えた貴景勝。在校生の拍手で送られるも笑顔は見せない
母校・埼玉栄での優勝報告会を終えた貴景勝。在校生の拍手で送られるも笑顔は見せない

「弱い自分が昨日の夜から何度も出てきた。それでも諦めずにやって良かった」。18年九州場所で初優勝した貴景勝が、初めて弱音を吐いた。東前頭3枚目の錦木をはたき込みで下し、2敗で並んでいた大関高安が結びの一番で関脇御嶽海に敗れたため、優勝決定戦に持ち込まれる前に決まった。22歳、いろいろあったが、めげなかった。小3から相撲を始め、埼玉栄高校に進学、全国7冠に輝いた。14年9月に貴乃花部屋に入門、初土俵を踏んだ。兄弟子が被害者になった暴力事件。師匠貴乃花親方の理事解任。そして場所前、親方の突然の退職。部屋消滅。千賀ノ浦部屋移籍…一気に押し寄せた苦難も鍛え抜かれた相撲道を突き進んだ。初優勝にも笑顔はなく、関脇昇進に前を向く。(^o^)

<大相撲・2018年11月26日掲載>