
<その1>「MTBって、6万円もするのか!」
自宅ガレージには自転車がズラリ |
今でこそ「Mt.富士ヒルクライム」や「ツール・ド・ジャパン」などのレースに参加するほど自転車にのめり込んでいる夫妻だが、その魅力を初めて感じたのは6年前にカナディアン・ロッキーへ行ったときのことだったという。ドライブ中だったが、レンタルのMTBを借りて走ろうということになった。ギアがある自転車に乗ったのは初めてだった美樹さんだが「湖の周りを走ってみると景色がよくて、気が付いたら20キロも走ってました」と、車でも入って行けないところに気軽に行ける楽しさを感じた。
カヌーが趣味のまことさんも「カヌーよりお気軽に自分の力で自然と会話できる。歩いては行けないような距離も簡単に行ける」と言い、自転車でできる「プチ冒険」に夫妻そろってカルチャーショックを受けた。そして、帰国した翌年のサイクリングシーズンを迎えた春に自転車を手に入れることになった。
カナダをMTBで楽しんだ美樹さん。これが自転車の原点となった |
勢い込んで近所の自転車ショップを訪れたところ、白と赤のスペシャライズドのMTBが目に飛び込んできた。仲良く並んだ2台は白がMサイズ、赤がSサイズ。「買えってことかな?」(美樹さん)。まさに運命的な出会いだった。これが逆だったら、この先の自転車ライフは存在しなかったかもしれない。だが、まことさんの第一声は「6万円もするのか!」。今でこそ、夫妻はRIDLEY(リドレー)、PINARELLO(ピナレロ)、WILIER(ウィリエール)など4台のロードバイクと、MTB5台の合計9台を所有しているが、初めて自転車を買うときは、その初期投資の金額に驚いた。
「出せる範囲の上限ぎりぎりで自転車を買ったほうがいいですね」。最初は値段に驚いたまことさんだが、今ではすっかり考えも変わっている。「愛着も沸くし大切にするし、乗らなきゃもったいないと思いますからね」。乗りながら自分の体にフィットさせて「愛せる1台」にしていく。誰でも乗れるだけにシンプルだが、奥は深いという。
さて、当時は高価だと思っていたMTBを手に入れた夫妻。こんな高いものは乗らなければと、その後は車に自転車を積んで八ケ岳へトレイルに行ったりし始めた。シングルトラックを障害物を避けながら走ると、「まるでバイクと自分が一体になったようになった感じがして楽しくて! 30半ばにして久々にキター! って感じ。もうアドレナリン出まくり」(美樹さん)だった。童心に返って遊べる自転車。一生乗るんだろうなと、このとき確信。夫妻の共通の趣味として、自転車にのめり込んでいくことになった。
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