
<その4>まこと&美樹夫妻の8輪ライフ
おそろいのジャージを着たまことさんと美樹さん |
「エムダッシュ」−−まことさんと美樹さんのチーム名だ。2人のイニシャルから名付けた。まことさんが、2人の大好きな富士山をMの形にしてダッシュ(’)が入ったジャージーをデザインした。これで今年の「Mt.富士ヒルクライム」も上った。夫婦や仲間たちとこういう世界に2つとないジャージーを着て走るのも楽しい。ただ、美樹さんは「失敗だった」という。「自転車ってヘルメットかぶってアイウエアすると、誰だか分からないところがいいところじゃないですか。でも、ジャージーに名前を入れちゃったんでバレちゃうんですよ」(笑い)。
夫妻の役割分担ははっきりしている。美樹さんが家事全般、まことさんが自転車全般の担当だ。だから、自転車で出掛けるときは、「どうぞ乗って下さい」(まことさん)とばかりヘルメット、ボトルのセッティング、グローブを用意し、自転車のメンテナンスもすべて行う。走るときはもちろん美樹さんに合わせて走る。これが夫婦そろって仲良く乗る秘訣だろう。
そんな夫妻がよく走りにいくのが富士五湖周辺。なかでも西湖はお気に入り。1周10キロで信号もなく気持ちよく漕ぎ続けることができるコースだ。まことさんが1年の締めと言う「ツール・ド・ジャパン西湖ステージ」のトレーニングにもなる。そして、走った後は温泉につかってのんびり過ごすそうだ。
1日でも休みがあれば、夫妻は車に自転車を2台積んで富士山方面へ向かうという、6輪ならぬ「8輪ライフ」を楽しんでいる。車で行けば、自転車で走る場所も無数の選択肢が出てくる。「自転車を盛り上げようとして、ともすれば車が悪者になっていることがありますよね。CO2削減とか。でも、車には車にしかできないことがあるし、車と自転車のいい所を掛け合わせれば、もっと楽しくなるのでは」。車も趣味のまことさんは、車が「ちょっと可哀相」と思っている。美樹さんも「共存していかなければ」と言う。車と自転車のシェア・ザ・ロード−−これから自転車が増えていく中で、自転車乗りもドライバーもお互いに意識していかなければならない事だろう。
「3日坊主だった私が自転車を続けられるのは、『ドアを開けてすぐ乗れる』手軽さですね。それに気分次第でいろいろな乗り方ができることもありますね」。気分屋の美樹さんの「今日は頑張って走りたい」「今日はリラックスしてのんびり走りたい」「今日はあそこまで行きたい」という思いを、自転車はたった1台でかなえてくれる。ダイエット、スポーツ、気分転換、そして移動といろいろな角度から楽しめるから続けられるのだ。撮影に向けて体重を落とさなければならないときなどは、1週間前からローラー台で汗びっしょりになるそうだ。
自転車に乗っているうちに、体が変わっていくのが分かるようになるという。緩く長く回す方がより効果的で、「スタイリストさんに体が2回りぐらい小さくなった気がする」と言われた美樹さん。「もう一生乗ると決めました。女性は分かりやすいですね」(笑い)。体重はそれほど変わらないが、締まるとことが締まり、落ちるところが落ちた。特に下半身に如実に表れたそうだ。
まことさん(40)の体年齢はただ今、22歳。体脂肪は9%。こういう数字的なものも励みになるという。そして、今まで小食だったのだが、大盛りご飯をあっさり食べられるようにもなった。ドラマーなのでもともと筋肉はあったのだが、自転車に乗れば乗るほど別の人間になっていくようだという。「心拍数は50ぐらいまで落ちて心臓も強くなりました。体じゅうのインナーマッスルを使うので、腰が痛くならない自信もありますよ」。まことさんは自分の変化をこう表現してくれた。
仕事とは別の世界を持ったことは「何かを見つけた感があります。人生において転機となりました」という美樹さん。ガレージにある愛車に平気で自転車を立てかけるまでのめり込んだまことさん。夫妻は今、ホノルル・センチュリーライド完走に向けてLSD(ロング・スロー・ライド=長い距離をゆっくり走る)などでトレーニングに励んでいる。
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