宇都宮ブリッツェンの今季初の表彰台が、写真判定で消えた。

前日25日の開幕戦よりも激しく雨が降るなかでのレース。開幕戦を制したカーター・ペトルス(ヴィクトワール広島)が盛んに仕かけるも、他チームもさすがに独り逃げを許さない。30人近い大集団が最終コーナーに飛び込み、スプリント勝負をかけた。

ブリッツェンはエース小野寺玲(27)が満を持してラストスパート。他チームの4人とともにほぼ同時にゴールになだれ込み、渡邊諒馬(VC FUKUOKA)にわずかに届かなかった。

速報値は2位。小野寺も表彰台を前提にライブ配信のインタビューを受けていたが、約15分後に事態は一変する。渡邊をのぞく4人をコマ送りで写真判定した結果、小野寺は4位と認定された。

「チームメートが回りを固めてくれて、ラストのスプリント勝負に持ち込めたのに自分が決めきれなかった。自分の力不足」。サポートに応えきれなかった自分を責め、仲間にわびた。しかし、差はコンマ何秒。谷順成主将(28)がレース前「昨日の反省を生かしてしっかりミーティングした」と話したように、チーム戦略自体はうまくいった。

他チームの選手が逃げだそうとするたび、阿部嵩之(36)や沢田時(28)、本多晴飛(22)がつぶしにかかる。谷や小坂光(24)は揺さぶりをかけ、ライバルチームのエースたちの足を削っていった。

沢田はベストライダー賞を獲得。「エースのためにチーム全員でいい走りができた」と振り返った。西村大輝監督も「細かい反省点はあるが、チームとしての連携はしっかりできた。近いうちに優勝をお届けできると思う」と自信を見せた。

小野寺は「写真判定で微妙な結果にならないように、次はしっかり差をつけて優勝します」とリベンジを誓った。JCLポイントのつく次のレースは、ツアー・オブ・ジャパン(5月21~28日)の8レース。ブリッツェンの選手が、表彰台の一番高いところに立つ日はそう遠くない。

 

◆上位成績 <1>渡邊諒馬(VC FUKUOKA=1時間3分32秒)<2>孫崎大樹(キナンレーシングチーム)<3>中田拓也(ヴィクトワール広島)