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1997年の甲子園ボウル

法 大 21 0-0
0-0
7-7
14-14
21 関 学

13年ぶり両校優勝!法大がライスボウル出場

<アメリカンフットボール:甲子園ボウル>◇97年12月20日◇甲子園

 3年連続涙をのんできた法大が、1972年(昭47)以来25年ぶり2度目の大学王者に輝いた。残り4秒から関学に同点のTDを許したが、相手のトライ・フォー・ポイントの失敗で21-21となり13年ぶり4度目の同点優勝となった。関学大は4年ぶりで史上最多タイの20度目の優勝。社会人王者の鹿島と日本一を争うライスボウル(日本選手権、来年1月3日・東京ドーム)出場を決めるコイントスでは法大が6-3で勝ち、初出場を決めた。

 法大の祈りが通じた。残り4秒から関学にTDパスを通されて同点になった後のTFP(トライ・フォー・ポイント)。ミルズ杯(年間最優秀選手)に輝いたQB岡本さえも「負けた」と思った。しかし、相手K太田のキックは左にそれた。両者優勝。法大の25年ぶり王座は劇的に決まった。

 ライスボウル出場を決めるコイントスでもツキが物をいった。2勝3敗から一気に4連勝して初出場が決定。「(主将の)基の運の良さが最後まで続いた」と大森監督も苦笑いだった。

 伝統を捨て去ることが日本一につながった。72年に優勝した後は、下位定着の低迷期に入った。83年にはチーム史上最悪のリーグ8位。名門再建の声が上がり、日本一の時のスタッフが呼び戻された。

 まず上下関係が優先される体育会系の体質を断ち切った。続いて根性主義を廃止。NFLチャージャーズで活躍していたトレーナーを迎え、ケガの処置や予防に力を注いだ。

 さらに「オプションの法大」という看板も下ろした。甲子園ボウル3年連続敗退の原因の一つが、選択肢の少ない攻撃だった。今季はパスプレーを積極的に導入し、この日も1TDパスと2TDランの配分。QB岡本は「オプション以上に勝ちにこだわりたかった」と言った。

 次の相手は社会人王者の鹿島。「若さとスピードでは勝っている。関学の分も精いっぱい戦いたい」と大森監督。新たな伝統が、ライスボウルから始まる。  【飯田玄】



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