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1996年のXボウル

リクルート 30 3-0
14-3
0-7
13-0
10 オンワード

オンワード逆転ならず、リクルートが日本一

<アメリカンフットボール:東京スーパーボウル>◇96年12月11日◇東京ドーム

 リクルートがオンワードを30-10で下し、初の社会人日本一に輝いた。第2クオーター(Q)残り3分から連続TD、第4Q3分9秒にはSB安部奈知(26)が相手DFを吹っ飛ばしての豪快TDで突き放し、Xリーグ初代王座をつかんだ。リクルートは来年1月3日のライスボウル(東京ドーム)で学生王者を相手に日本一を狙う。

 手の内を知り尽くした同士の激しい攻防をリクルートが制した。第2Q残り3分、SB亀山が2ヤードのTDランを決めた。直後にキックオフをファンブルしたオンワードのミスに乗じて攻撃権を獲得。TDから14秒後には、トリックプレーからSE河本が敵エンドゾーンに飛び込み、あっという間に連続TDを挙げた。

 第3Qには、オンワードにTDを決められ詰め寄られた。だが、MVPを獲得したRB中野が自慢の足で突き放した。「いいプレーをしても負けたら何にもならない」と、計31回のランプレーで確実に120ヤードを獲得した。DF陣も気を吐いた。DB鈴木は4本のパスインターセプト。地区対決で28-21と接戦を演じたオンワードを攻防一体で返り討ちにした。

 「グレートカムバック(大復活)」。これが今季のスローガンだった。昨季、初出場だった今大会では20-54と松下電工に大敗した。チームのランプレーは18ヤードという屈辱的な黒星だった。今季も開幕2戦目で鹿島に敗れ、チームは自信と目標を喪失しかけた。その時にデビッド・スタント・コーチ(28)がスローガンを書いた紙を至る所に張り付けた。全員が試合前に必ず、この紙を触って昨年の屈辱を思い起こした。

 創部13年目。当初は多摩川の河川敷を練習場所に東日本の地域リーグでゼロからのスタート。着実に力をつけたのは、強豪オンワードと合同練習を行ったからだった。頻繁に押しかけては、どん欲に強さを吸収した。「オンワードさんに教えてもらい、育ててもらった」(並河監督)。大舞台で師匠に恩返しができた。「もう一度、東京ドームへ戻ってくる」と並河監督はライスボウル初制覇へ動き出した。【大上悟】



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