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1997年のXボウル

鹿島 48 14-0
14-6
17-0
3-6
12 松下電工

鹿島、創部9年初出場で社会人王者

<アメリカンフットボール:東京スーパーボウル>◇97年12月17日◇東京ドーム

 創部9年の鹿島ディアーズが、初出場で社会人王者に輝いた。第1Q(クオーター)11分15秒にRB堀口靖(27)の36ヤードTDランで先制し、その後も5度のインターセプト。うち2度TDに結びつけた。史上最多4度目の優勝を目指した松下電工に48-12で快勝した。鹿島は来年1月3日の日本選手権(ライスボウル・東京ドーム)で、日本一の座をかけて学生代表と対戦する。

 目標の5年には4年遅れたが、鹿島が社会人王座を射止めた。石川名誉会長を中心に歓喜の輪が広がる。「第3QのTDで首から落ちて脳振とう状態」というMVPのRB堀口も、はっきりしない意識の中で初優勝をかみしめた。

 鹿島のための試合だった。4人のWRへ思い通りにパスが通り、RBトリオが確実にTDを重ねた。堀口は第1Q11分15秒に左に回り込みながら36ヤードを走り切り、先制のTDランを決めた。次はDF。相手のパスコースをことごとく読んで、5インターセプトを奪った。そのチャンスを2度までTDに結びつけた。

 NFL下部組織のワールドリーグ(WLAF)効果が出た。TE板井が3月から3カ月間、アムステルダム・アドミラルズで10試合に出場。「アメフトに対する意識のレベルが上がった」と金氏監督。まずコンディションづくりに表れ、うがいやぬれたシャツの交換など、風邪が確実に減った。

 当たり負けしない体づくりに、ウエートトレ重視の選手も増えた。3TDの堀口は週1回から3回に。体重が5キロも増えて80キロとなり、ワイシャツのえりのボタンがとめられなくなった。この日も体調不良の選手は皆無。今季6試合で16失点と鉄壁といわれた松下DFを、パワー、スピードとも上回った。

 「サッカーのナビスコ杯で鹿島が優勝した時、間違ってうちの会社にお祝い電話がかかってきた。日本一になって、鹿島はアメフトと言わせたい」と高野ヘッドコーチは言う。次はライスボウル。日本一でアメフト界にも鹿島ありをアピールする。【飯田玄】



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