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2000年のXボウル

アサヒ飲料 20 6-0
14-3
0-0
0-15
18 松下電工

初出場のアサヒ飲料が優勝

<アメリカンフットボール:東京スーパーボウル>◇00年12月18日◇東京ドーム

 東京スーパーボウル初出場のアサヒ飲料が、初の社会人日本一に輝いた。序盤からRB中村多聞(31=大経法大)のランを中心にリズムをつかみ、20-3とリード。終盤、松下電工に2点差まで迫られたが、20-18で逃げ切った。MVPには155ヤードを走った中村が選ばれた。来年1月3日のライスボウルで学生王者の法大と日本一をかけて激突する。

 中村はボールを持ち続けた。圧巻は残り時間3分を切ってからの攻撃シリーズ。2点差まで迫られ、逃げ切りには攻撃権をキープし続けるしかない。この場面で、5連続のキャリー。消耗が最も激しいRBがチームの総攻撃249ヤード中、6割以上に及ぶ155ヤードを稼ぎ出した。

 「何てことない。僕にはファンブルはないし」。31歳のベテランは、MVPにもケロリ。アサヒ飲料に移籍し3年目。日本を代表するRBながら、1度も関東のチームに勝てなかっただけに感動はひとしおだ。「今季アカンかったら、情熱がなくなっていた」と背水の決意で臨んだシーズンだったが、春、秋序盤はほとんど出番なし。しかし、あきらめなかった。飲食店経営の合間に体の手入れをして、シーズン終盤に照準を合わせていった。

初優勝を喜ぶアサヒ飲料。中央27番はMVPの中村多聞

 藤田智ヘッドコーチ(33)の試合後の第一声は「悔しい」だった。終盤の試合内容に対する不満が言わせた、異例の勝利コメントだった。京大コーチから“レンタル移籍”して3年目。今季からは「京大の頭脳」としてコンビを組んでいた森清之コーチ(36)も合流。ついに社会人の頂点を極めたが、現状には決して満足しない。この姿勢がある限り、学生に足元をすくわれることはない。日本一は目前だ。【高木茂久】



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