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2001年のXボウル

アサヒ飲料 14 0-7
0-0
0-0
14-0
松下電工

アサヒ飲料、逆転勝ちで2年連続優勝

<アメリカンフットボール:東京スーパーボウル>◇01年12月18日◇東京ドーム

 アサヒ飲料が逆転勝ちで2年連続2度目の社会人王座に就いた。松下電工に第1Qに0-7とリードを許したが第4Q、RB中村多聞(32=大経法大)のTDランで同点とすると、12分40秒にLB山田晋三(28=関学大)が劇的なインターセプトリターンTDを決め逆転した。今年、米XFLに挑戦した「サムライ晋三」が最優秀選手に輝いた。アサヒ飲料は、2年連続日本一を目指して来年1月3日のライスボウル(東京ドーム)で学生王者・関学大と対決する。

 山田は、相手QB高橋の視線が右に動くのを見逃さなかった。「RBがブロックに動いた。パスが来る!」。逆方向に傾いていた体勢を立て直す。直後に放たれたWR塚崎へのパスをインターセプトし、両手でキャッチ。着地と同時にエンドゾーンに向かった。試合終了まで2分20秒。鮮やかな逆転TDだった。

 「いやなムードでずっと我慢できた。みんなの勝利だと思う」。試合開始直後、最初の守備でRB樫野に一瞬のスキをつかれて先制を許した。「僕が左手を離してしまった」。いやなムードが流れた。「プラット守備コーチがずっと『我慢すればチャンスは来る』と言ってくれた。それで頑張れた」と山田の緊張感は最後まで切れていなかった。

優勝を決め藤田智ヘッドコーチを胴上げするアサヒ飲料

 昨年7月、プラット・コーチに誘われ2週間、NFLチーフスの夏キャンプに参加した。「夢の世界がそこにあった」と帰国した8月1日にNTT西日本を退社した。NFL欧州のトライアウトに挑戦も足の肉離れを起こし、落選。昨年暮れ、失意の山田に米新興リーグXFLの話を持ちかけたのもプラット・コーチ。「僕は肉体的には同僚の河口君に劣る。でもプレーをわかる人間、判断力が売り」。期待してくれるコーチに少しだけ恩返しできた。

 次は母校・関学大と対戦する。「関学には日本一になってほしい…。でも勝負ですから」。日本人初のNFL選手の夢のためにも2年連続日本一は譲れない。【益田一弘】



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