どーもです。ラズルダズルの新製品「CSI-CCフォージド」アイアンを試打できました。ラージヘッドのオートマチック系アイアンが世の中の主流になりつつありますが、このアイアンはシャープなフォルムで、操作性もある程度意識したモデルの印象でした。しかも、キャビティの深さを番手別に変えることで、その役割をハッキリさせているモデルのようです。ということは、番手別で打ち比べをするしかないですよね! ということで、今日は#7をレポし、明日#5&#9のレポと2日間にわたって紹介したいと思います。
このアイアンですが、この原稿を書き終えたタイミングで、桑山紗月プロがステップアップツアー「九州みらい建設グループレディース窓乃梅カップ」でプロ初優勝を飾ったようです。
まずは、見た目から。
番手別にキャビティの深さが違うとのことですが、#7は適度な深さかな。バックフェースもトウ側に厚みのトップを設定しつつ、ネック側のスイートエリア付近と思われる後部にも厚みを確保していますね。
フェースは小ぶり。気持ちトウが立った感じかな?
ソール幅は、フェースが小ぶりなわりにはしっかり確保されているイメージでした。トウ側が凹んでいるのは同社がウエッジで採用している「クローイングソール」で、程よいバンス感と抜けの良さを実現しているようです。
ネックはストレート。ボディ形状はシンプルですね。
構えてみるとこんな感じ。結構シビアそうな顔つきですね。トップブレードもやや薄めですが、個人的にはキライではないです!!
今回試打したのは、カーボンシャフト「MCI 100」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角32度、ライ角62度、長さ37インチ、総重量423.7g、バランスD2。シャフトスペックは、重量104.5g、トルク2.4~2.8、中調子。
試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。
持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽めに感じたけど、実際の重量はまずまず。持って軽めに感じたのが不思議でした。グリップはまずまずの太さでした。シャフトを手でしならせてみると、なかなかのしっかり感でした。SフレックスらしいSで、しゃなりポイントはちょうど真ん中辺り。ワッグルしてみても、ヘッドの動きはそれほど感じられなかったかな。素振りしてみると、それほどヘッド重量を感じない分、シャープに振れそうな印象でした。
実際に打ってみると、ロフト角32度モデルと今となっては数少ない中~上級者向けモデルのロフトですが、しっかり球は上がります。この点において、最低限の扱いやすさは実現されていると思います。でも、「さすがだねぁ~!」と感じたのは、操作性とオートマチック感のバランスの絶妙さ。いつも通りの感覚で打つとややつかまるイメージでしたが、これをインサイドアウトで右前にヘッドを放り出すイメージだと、そのまま右にドーンでしたし、最悪プッシュアウトフェードもありました。ある意味、使い手の意識を反映しやすいモデルの印象もありましたが、いうなれば“ツンデレ系”アイアンのイメージでした。クラブがカバーしてくれる領域もあるけど、ある意味シビアな面もあるのかなというのが正直な感想です。
スカイトラックの弾道データはこんな感じで
その各球データはこちら。
【3球平均】
HS38.8m/s、初速49.4m/s、打ち出し角17.8度、バックスピン量4756.7rpm、サイドスピン-1064.3rpm、飛距離172.1y
【ベスト】
HS38.7m/s、初速49.3m/s、打ち出し角18.4度、バックスピン量4215.1rpm、サイドスピン-1303.9rpm、飛距離174.2y
打感は弾き系。正直もっとマイルドかなって思っていましたが、意外としっかり弾き感を感じました。音がやや高めだったのも影響しているのもしれません。
弾道はこんな感じで
そのスカイトラックデータはこちら。
弾道的には高弾道。ボクは球の上がりやすさこそ、扱いやすいアイアンの第一条件だと思っていますが、その意味においてはクリアです。スピン量は打ち方次第! この辺がやや操作性の高さを感じませる一面ですね。
出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。いつものスイングでいい感じにつかまります。飛距離的にも、自分のキャロウェイ「Xフォージド(2013)」アイアンよりも5yは飛んでいるイメージでした。
シャフトフィーリングと振り感ですが、MCIは先端部分の内側に金属素材を入れることでバランスポイントをスチールとほぼ同じ位置にし、先端側の剛性も高めているシャフトですが、さすがに100Sは手元剛性にしっかり感がありました。その分、金属素材を入れて先端剛性高めたとはいえ、コンパクトヘッドだとややヘッドが返ってつかまる感じもありました。振り感的にはシャープに振れます!
今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低HS43m/s以上は欲しい感じでした。ヘッド的にはオートマチック感と操作性のバランスが良さそうなモデルの印象でしたが、やや操作性の意識のほうが勝っているような印象もありました。シャフトがややハード気味なので、払い打ち系よりはある程度ダウンブローに打ち込める方のほうがよさそうな雰囲気はありました。シビア過ぎないコントロール性能でアイアン本来の役目である“狙う”に主眼を置いたモデルだと思います。使いこなすにはそれなりの技が必要なイメージもありますが、個人的にはボクレベルであれば十分使えそうな手応えは感じました。勘違いかな?(笑)
というわけで、明日#5と#9を紹介します。
<ラズルダズル「CSI-CCフォージド」アイアン>
■KAZ’sインプレッション(10点満点)
▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:10▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:8
■ヘッド:ボディ=軟鉄(S-15CK)
■価格:ヘッド1個2万7000円+税