どーもです。テーラーメイドのニューモデル「HI TOE3」ウエッジを試打できました。フェース全面がミゾで、どこに当たってもスピンがかかりそうな印象ですが、まあ、普通に考えれば、芯を外せば距離も落ちるし、スピン量も変わってくると思います。「HI TOE3」ということは、今回で3代目になるのかな? 初代は打った記憶がありますが、先代は打っていないはずなので、単体レポでいきます。というわけで、早速いってみましょう。


同ウエッジはバウンス角によって「SB」「HB」「LB」をラインアップ。ロフト角によってバウンス角が違うので、今回は3モデルを打つために58度を試打。形状的には変わらないと思うので、写真は「SB」でいきます。


カッパー仕上げですね。バックフェースから見ても、トウが立っているのがわかりますね。

フェースは小振りですが、スコアラインが全面に施されているので、何気に大きく感じました。スピン性能向上のためノーメッキ。試打クラブでもフェース面にサビが…

ソールはフェース面に対してやや広めですかね。SBはソール幅の3分の2ほどが削られていますが、トウ&ヒールに向かって削り幅が狭くなっていました。

ちなみに、HBはこんな感じで

LBはこんな感じでした。

ネックはストレート。バックフェースはやや厚めに確保されている感じでした。

構えてみるとこんな感じ。見た目的には、いかにもスピンがガッツりかかりそうですよね!!

今回試打したのは、スチールシャフト「ダイナミックゴールド HT LAVEL」S200装着モデルの58度(SB)。スペックは、ロフト角58度、バウンス角10度、ライ角64度、長さ35インチ、総重量472.0g、バランスD5。シャフトスペックは、重量129g、トルク1.7、元調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはちょい重めかな。ダイナミックゴール(以下DG)でも大丈夫だと思って、DGモデルにしましたが、気持ち重めに感じてしまいました。グリップの太さはまずまず。ワッグルしてみると、結構ヘッドが効いている印象ですが、DGということもあってヘッドの動きはシャープ。素振りしてみても、切り返しでヘッド重量を感じて落としやすい印象でした。


まずは15yイメージですが、スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS11.0m/s、初速10.7m/s、打ち出し角28.5度、バックスピン量3223.4rpm、サイドスピン-169.0rpm、飛距離15.9y


打感はややカツッとした感じで、いかにも「スピンがかかっています」といった感じ。ただし、やっぱりヘッドが重いせいか、この距離でもややカットに入っているような印象でした。普段58度で寄せをしませんが、SBは適度なバウンス感もあって、打ちやすそうな印象でした。また、意外と開きやすいというが、油断すると開いていることに気付かないなんてこともあるかも。最後の1発はまさにそれでしたが…(汗)


HBはレンジのマットで打つ分には、下がコンクリートということもあって、ややバウンスが弾かれるような感覚もありました。でも、キッチリ滑ってくれる感じで、出球的には多少スピンが減っているかもしれませんが、見た目で問題なしでした。今回は芝の上から打てていませんが。レンジマットほど滑らないにしても、多少のダフリは滑ってくれそうな感じかな。まあ、あとは一般論ですが、砂が薄いバンカーやベアグランドでは、弾かれそうな気配はありました。


LBもレンジマットからであれば、SBと特になんらそん色なく打てる感じかな。強いていえば、開いて上げたり、リーディングエッジのネック側からトウに抜いてスピンをかけたりと、多彩な技が使えそうな気配はありました。


続いて30yイメージのスカイトラックの弾道データ

その各球データ


【3球平均】

HS16.3m/s、初速15.9m/s、打ち出し角28.4度、バックスピン量4767.4rpm、サイドスピン-477.4rpm、飛距離30.2y


30yになると、ボクレベルでは一気にバラつきますね。ヘッドが重いせいか、15yで全体的に右に打ち出す傾向があったので、その辺を意識したところ、1球目はややつかまった感じ。そのため、その後の2球がまたやや右という、もはたメンタルの結果となりました。ですが、ある意味では「それだけプレーヤーの意志を具現化してくれる操作性がある」ということかなって(笑) それにしても、この30yで平均4700rpmは、ボクレベルではまずまずのスピン量かなって思います。


HBですが、同じくこの距離でもダフリに強そうな印象でした。また、ソールの削り方なのか、結構開きやすさもありました。


LBは、この距離ですでに、若干ヘッドの入れ方がシビアになりそうな印象もありました。苦手な距離ということもありますが、ややダフリ気味の確率が上がっていたような印象です。まあ、これはボクのスイングの問題でしょうけど…


次は50yイメージですが、スカイトラックの弾道データはこちらで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS22.5m/s、初速21.8m/s、打ち出し角30.0度、バックスピン量7031.4rpm、サイドスピン-168.8rpm、飛距離50.8y


苦手な距離ということもあって、弾道は高さも、距離もバラケてしまいました。ボクの場合50yの振り幅は大体9~5時ですが、どうしても手首を使ってしまうようなんですよね。これはボクのスイングの問題ですよね。でも、ダフリの傾向が強くなっていたのは、もしかしたらヘッドが重いことも関係しているのかもしれません。


HBでもややダブり傾向が強くなっていましたが、ダフればダフルほど、バウンスの効果を感じられるという、皮肉な結果となったのでした。


LBで最もシビアに感じたのが、この50yでした。ダフリも、トップも、両方ともミスが出てしまいました。アイアン感覚で打てればいいのかもしれませんが…


最後はフルショット。スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS25.3m/s、初速31.9m/s、打ち出し角30.5度、バックスピン量9375.0rpm、サイドスピン-671.5rpm、飛距離88.3y


ん~、やっぱりボクには、ヘッドが重かったのかもしれません。スイング自体がカット打ちになったのかもしれませんが、いずれによせ、ややカット打ちになってしまう傾向は確実にありました。その辺を意識した結果が2球目ですが、結局3球目でまた振り出しに戻る…w


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


HBもLBもフルショットは特に気になりませんでした。HBは若干バウンス感が強くなっていましたが、弾道的にはなんら影響がなく、むしろダフリに強い印象でした。LBもフルショットであれば、ある意味アイアン感覚で打てそうな印象でしたね。


今回ボクが打った限りでは、このスペックで最低でもHS43m/s以上は欲しい感じかな。ある意味操作性を意識したモデルの印象で、実際いずれのバウンスモデルでも、開きやすさはありました。アマチュアの場合、低く打ち出してスピンで止まるアプローチは、よほど条件が良くないと期待できませんが、この「HI DOE3」は、技術があって条件が良ければ出せそうな印象はありました。だたし、やっぱり気にあるのがヘッドの重さ。15yで思った以上にカット打ちになっていそうな気配を感じのは、さすがに…でした。まあ、これはボクの感想なので、皆さんも実際に打ってから判断してくださいね。

<テーラーメイド「HI TOE3」ウエッジ>

■KAZ's インプレッション(各10点満点)

▽スピン性能:9.5▽操作性:9▽抜けの良さ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ロフトバリエーション(バンス角):SB=50度(9度)、52度(9度)、54度(10度)、56度(10度)、58度(8度)、60度(8度)。HB=58度(13度)、60度(13度)。LB=58度(7度)、60度(7度)。

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「ダイナミックゴールド HT LABEL=129g/1.7/元調子)。「KBS HI-REV 2.0」(WEDGE FLEX=115g/1.3/先調子)。

■価格:各1本2万7500円。※価格は税込み