どーもです。ウイルソンのニューモデル「D9」シリーズのドライバーとアイアンを試打できました。ウイルソンといえば、パーシモン時代から脈々と受け継がれるブランドですよね。今回試打した「D9」シリーズは、見た目や持ってみた印象以上にしっかりたたける印象でした。いずれもオープン価格ですが、ドライバーの実勢価格を調べてみるとその多くは2~3万円台と安価。では、このコストパフォーマンスの恩恵を受けられるのは、果たしてどんなタイプなのでしょうか? ボクなりの感想をレポしますので、お付き合いください。


まずは見た目から。


やや後部に長めな印象もあり、その後部にはウエートが配置されていました。

フェースはセミディープかな。トップラインのカーブがそこそこ付けられているので、有効打点距離が長く見えて、その分セミディープにも見えました。

ボディはセミディープにも見えますが、ビミョーかなw かなりのヒップダウンですね!

後ろ姿です。ウエートは10gのようです。

構えてみるとこんな感じ。ソール側から見るとややストレッチバック系のイメージでしたが、構えてみると丸型に近いイメージでした。フェース角はドストレートですね!!

今回試打したのは、三菱レイヨン社製「TENSEI CK BLUE 60」Sフレックス装着モデル。スペックは、ロフト角10.5度、ライ角58度、長さ45.625インチ、総重量318.0g、バランスD4。ヘッド体積460cm3。シャフトスペックは、重量67g、トルク4.5、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽めにも感じたけど、結構ヘッドが効いている感じでした。試打前は一切情報を入れませんが、打った後に確認すると318gでD4って!! そこまで重量を感じなかったのは、グリップがボクの好きなやや太めだったからかもしれません。まあ、それでも結構「ヘッドは効いているな!!」でしたけど。シャフトを手でしならせてみると、思ったほどしなりません。SフレックスらしいSですが、もしかしたらUS仕様かもしれませんね。しなりポイントは、真ん中あたり。ワッグルしてみると、やはり結構ヘッドが効いている感じでした。素振りしてみてもヘッドの存在感があって、シャフトとの相性でなんかたたけそうな雰囲気!?


実際に打ってみると、ぶっちゃけ、打感は硬さを伴う弾き系で、個人的にはあまり好みではないのですが、その弾道たるや「ん!? なんかすごくない?」でした。何がいいか? まずはフッカーのボクがたたいても、腐れフックが出ません!! しかも、ロースピンの強弾道イメージでしたが、実際のスピン量は約2700rpmなので適正量かな。ボク的にはたたけるイメージですが、この味付けにしては、打ち出し角も高め。この重量をしっかり振り切れれば、ボールは上がりやすいと思います。ただし、やはりヘッドが効いていますね!! この日はいつもの球数よりもやや多めに打ち込んでみましたが、ボクの体力では後半ややキツいイメージもありました。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS42.8m/s、初速62.1m/s、打ち出し角15.6度、バックスピン量2725.4rpm、サイドスピン-412.8rpm、飛距離248.2y

【ベスト】

HS43.6m/s、初速63.1m/s、打ち出し角15.7度、バックスピン量2604.0rpm、サイドスピン-846.4rpm、飛距離250.8y


打感は前述通りなので、ここでは割愛。音はやや高めで、若干カンカンした感じだったのが、硬さを感じさせたのかもしれません。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道。“この重量をしっかりたたければ”の条件付ですが、上がりやすさがあります。スピン量は少なめに感じたけど、実際には適量でした。あっ、ヘッドが画角に収まっていないのはご愛嬌ということで…w


出球傾向ですが、ボクのスイングでストレートから軽いドロー系。“フッカーのボクがたたいてもフックが出ない”と書きましたが、実は、無意識にややカット気味に入れていた可能性も否定できません。やや右に打ち出してから左に曲がるのか、それとも真っすぐなのかの違いは、ややカット気味か否かの違いかなと思います。


シャフトフィーリングですが、手でしならせた感覚通り結構ハードな印象でした。それでも、HS42~43m/sのヒッターであれば、十分振っていけそうな雰囲気もありました。“ガチガチで歯が立たない”印象はなく、ヘッドの重さとシャフトの硬さのマッチングがいい感じでした。とはいえ、コックが速めにほどけてしまうタイプには、ちょっと厳しいかもしれません。


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低HS42m/sは欲しい感じかな。フッカーのボクがたたけるモデルですが、そう書いてしまうと。フェードヒッターやスライサーは「ダメじゃん!!」となってしまいそうですが。まあ、ヒッタータイプ向けのテーストであることは間違いないと思います。スイングで球をつかまえられるタイプにオススメなので、そんな意味ではフェードヒッターは使えそうですが、コックが速めにほどけてしまうタイプはちょっと厳しいかもしれません。つまり、このコストパフォーマンスの恩恵を受けられるのは、スイングでボールをつかまえられる方だと思います。

<ウイルソンスタッフ「D9」ドライバー>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:10▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ=チタン、クラウン=カーボン

■シャフト(重量/トルク/調子):三菱レイヨン社製「TENSEI CK BLUE」(S=67g、4.5、R=64g/4.6/中調子)

■価格:オープン価格