女子プロゴルファー永井花奈(23=デンソー)が「アベ100切り」のポイントを教えるレッスン。今回はロングホールの攻め方です。永井プロが考えるパー5の攻略法とは? そのコースマネジメントについて紹介します。

ロングホールでの2打目のアドレス
ロングホールでの2打目のアドレス

こんにちは、永井花奈です! 今回はパー5、ロングホールの攻め方について、私のマネジメントを紹介したいと思います。

ロングホールで重要なのは、3打目をいい場所から打つことです。ロングホールの3打目はグリーンまたはピンを狙うショットになると思うので、フェアウエーから打つことが大事になりますよね。つまり、2打目のマネジメントがカギになります。

先週紹介したミドルホールでは、ティーショットをカギとしました。ホールの状況にもよりますが、ロングホールのティーショットはミドルホールほどシビアに考えなくてもいいと思います。このホールの場合、右OB、左が林の難しい状況です。さらに、なだらかな打ち上げになっています。この場合、ヘッドアップすると右にいきやすいので、まずはそこが注意ですね。

ロングホールのラフでは、ウッドよりアイアン
ロングホールのラフでは、ウッドよりアイアン

ティーショットがラフに行ってしまっても、3打目をどこに置くかを意識しましょう。この時、無理は禁物です。フェアウエーウッドを持つよりも、確率の高いショートアイアンでフェアウエーに置くことを意識するといいと思います。ラフの復習ですが、フェースとボールの間に芝が入るためスピンがかかりません。飛びすぎてしまうフライヤーが起こることもありますが、サイドスピンもかかりにくいので曲がり幅が少なくなります。ラフからのショットは当たった角度が全てなので、フェースの向きをしっかり意識しましょう。基本的にはクラブを短く持って、ラフに負けないように振り切ることが大切です。

また、ロングホールの場合、グリーンから40~50ヤード手前にバンカーがあることが多いです。ここに入れると私たちプロでも難しいので、この距離のバンカーは徹底的に避けましょう!

ロングホールは唯一ミスを挽回できるホールだと思います。ミスをしても無理をせずに攻略しましょう!

◆ゴルフは確率のスポーツ ロングホールのティーショットがラフ。でも、残り200ヤード。この状況であなたは狙いますか? それとも刻んで3打目勝負ですか? 永井プロのいう「無理をしない」はここで2オンを狙わないこと。「ゴルフは確率のスポーツなので、より確率のいいものの選択をおすすめします」と永井プロ。ラフからウッド系で2オンに挑戦した結果、チョロ。「ショートアイアンで出しておけばよかった」なんて経験もあるはず。スコアにこだわるなら、より確率の高いショットの選択が良さそうです。

◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。アマチュア時代は13、14年「関東女子ゴルフ選手権」を連覇。14年にはナショナルチーム入り。16年7月、プロテスト合格。17年にツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。昨年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ。

◆取材・構成 川田和博

◆撮影 狩俣裕三

◆協力 飯能グリーンCC(埼玉)