女子プロゴルファー永井花奈（23＝デンソー）が「アベ100切り」のポイントを教えるレッスンです。今回はバンカーショットの応用編として、ボールが砂に潜ってしまった“目玉”の打ち方です。カギは“フェースの開き方”にあるようです。

カギはフェースの開き方にあると説明する永井花奈

こんにちは、永井花奈です！　今回は以前紹介したバンカーショットの応用編ですが、ボールが砂に潜ってしまった、いわゆる“目玉”からの打ち方です。私が気を付けていることを紹介します。

まず目玉になってしまったら、「グリーンに乗せる」「ピンに寄せる」という意識は捨てて、「とにかく脱出する」ということに集中しましょう。その方が、良い結果につながると思います。

基本的な打ち方ですが、普通のバンカーショットよりも砂の抵抗が大きくなりますよね。なので、フェースは開かずスクエアが良いでしょう。普段のバンカーショットと違うのは、ヘッドをボールの手前に落としたらそれで終わりということです。スイングをしている以上、結果としてフォローは出てしまいますが、意識としては“当てて終わり”です。

目玉にも、柔らかい砂に突き刺さってボールが埋もれてしまった状況と硬めの砂にボールが落ちて周りに砂がない月のクレーターのようになってしまった状況があります。その状況によって、フェースの開き方が変わってきます。

完全に埋もれている場合、クラブを歯（リーディングエッジ）から入れて砂に潜らせたいので、フェースは開きません。開いてもほんの少しです。クレーターのような状況では、フェースを開くのは厳禁です。スクエアもしくはむしろ気持ちかぶせ気味が良いでしょう。理由は、フェースを開くとバウンス（ソールの出っ張り）が先に砂に当たってしまうからです。ボールの周りに砂がないので、歯が先にボールに当たってトップしてしまいます。

左足下がりの場合はちょっとやっかいです

目玉になってなくても、ちょっと厄介なのは（右利きの場合）左足下がりの場合です。このような時は、スイングでボールを上げに行かないこととヘッドアップしないことが重要です。フェースを開かずスクエアにして、打ち方は目玉と同じでOKです。

ぜひ参考にしてみてくださいね！

◆永井花奈（ながい・かな）1997年（平9）6月16日、東京都生まれ。アマチュア時代は13、14年「関東女子ゴルフ選手権」を連覇。14年にはナショナルチーム入り。16年7月、プロテスト合格。17年に樋口久子・三菱電機レディースでツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。昨年も36位で3年連続のシード権確保。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK＆LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ。