永井花奈プロ(23)が、アイドル界最強の呼び声も高いSKE48山内鈴蘭(26)の挑戦を受けた! 埼玉・飯能グリーンカントリークラブのインコースで、ハンディ戦での9ホールのマッチプレー。対戦内容はもちろん、技術やメンタル面のヒントを紹介します。
11番はお互いバーディーチャンスに付けるが、惜しくもショートした山内に対して永井は確実に沈め、永井の2UP。
◆12番345ヤード・パー4もこの日はフロントティー位置で実際には327ヤード
距離は短いが220ヤード辺りのフェアウエー左側にバンカーがせり出すレイアウト。
永井 左にバンカーがあるので、ティーショットで越えればいいのですが、越えない場合は右狙いですね。右は木がせり出していますが、あれは越えると思うので、ないものと思っていきましょう。
山内 池もそうだけど“ないものと思って”と言われても思えないですよ~。だけど、自信をもって打っていけば大丈夫ってことだよね!
永井のティーショットはプッシュアウト。左からの風にも乗ってスライスしてしまい、右の林。
「チャンス到来か?」とおどける山内だったが、プレショットルーティンに入るとその表情は一変。ティーショット自体はややダフリ気味だったが、狙い通りに右フェアウエーをキープした。
永井の第2打は残り92ヤードだが林の中。左足下がりで、ピン方向は木の枝がかかり、手前と左にバンカーのかなりの難易度。
永井 これはピンチ…。9番アイアンで低めの球で花道を狙います。
入念な素振りをするも、まさかのダフリに苦笑。だがすぐさま「次、頑張ります!」と気持ちを切り替えていた。
山内は残り85ヤード。アプローチウエッジの第2打はピン筋に飛ぶもショート。「打ち直し使いま~す」。これをピン左3・8メートルに付けるが「遠い~」と苦笑い。
永井の3打目は残り45ヤード。100ヤード以内は永井のゴルフの生命線だが、打った瞬間、「あっ、大きい!」と声が漏れた。結果はピン左奥6メートルにオン。「これは2回打っても入らないな…」。つぶやきラインを読むが…。
永井 ラインが分からない! 下りだけど、スライスするのかどうかが分からない。ほぼ真っすぐな気もしますが、スライスもしそうなので、左ふち狙いでいきます。
パーパットは50センチほどショート。
山内は入ればバーディーで巻き返しの好機。傾斜はスライスだが、高麗芝の目が逆で、スライスを打ち消している。「あまり切れない!」。そう決めて打ったバーディーパットは読み以上に切れた。だが、ストレスなしのタップインでパーセーブ。このホールを取った。
永井 ん~、ティーショットが悪かった。マッチプレーは流れが大事。(山内が)徐々に良くなっているので、次のホールが大事かなって思います。
山内 打ち直しって楽しい~。使い方も含め戦略が大切ですね。次のホールにつなげたいと思います。
プロでもミスはするが、さすがに3度続けてはレア。永井の1UPだが、流れは山内か? アイドルならではの勝負強さもあるだけに目が離せない。
◆永井花奈(ながい・かな)1997年(平9)6月16日、東京都生まれ。16年7月、プロテスト合格。17年に樋口久子・三菱電機レディースでツアー初優勝を果たすと、賞金ランク20位に入りシード権を獲得。19年も36位で3年連続シード権。所属はデンソー、契約クラブはヤマハ、ボールはタイトリスト、ウエアはMARK&LONA、シューズはecco。趣味は映画観賞。155センチ。
◆山内鈴蘭(やまうち・すずらん)1994年(平6)12月8日、千葉県生まれ。09年AKB48の9期生としてデビュー。14年SKE48チームSに移籍。父の影響でゴルフを始め、中学生時代にはプロとアイドルを目指し、オーディション合格でアイドルを選択。現在テレビ東京系ゴルフ番組「日曜ゴルフっしょ!」(日曜、午前11時)にレギュラー出演中。152センチ。血液型O。
◆取材・構成 川田和博
◆撮影 狩俣裕三
◆協力 飯能グリーンCC(埼玉)