おはようございます! ジリジリと照りつける太陽の下、ゴルフしていますか? 私も、暑さに負けずに頑張っています。毎週火曜日の朝活「せれにゃん塾」塾長の青木瀬令奈です。今週のテーマは「アイアンショット2~曲げて覚える~」です。まっすぐ打とうとして悩むより、こっちのほうが楽にゴルフができますよ~。


アイアンショットを練習しましょう
アイアンショットを練習しましょう

「真っすぐな球を打ちたい」なんて思っていると、ゴルフは苦しくなります。だって、基本的にボールは曲がるものなんですから。おすすめは、インテンショナルにボールを曲げる練習をすることです。これができるようになると、ボールをコントロールするすべを身に付けられるようになります。スライスに悩む人なら、インテンショナルフックのドリルをすることで曲がり幅を小さくできるし、フックボールに悩む人も逆ですが同じことです。

では、どうすればいいか。こんな順番でアドレスしてみましょう。まず、フェースの向きを、ターゲット=最後にボールを落としたい方向に向けます。ボールが左に出て右に戻ってくるインテンショナルスライスを打つなら、左足を少し下げてスタンスをオープンにします。これに合わせて、肩もヒザも左を向く。この時、一緒にフェースが左を向いてしまってはいけません。フェースはあくまでもターゲットを向いたまま。これで、いつものようにスイングしてみてください。クラブがカットに入るため、自然にスライスするはずです。


スライス
スライス

インテンショナルフックなら、逆にすればいいのです。フェースをターゲットに向けて、軽く右足を引くクローズドスタンス。これに肩とヒザも合わせます。そのままクラブを振れば、右に出たボールは左に曲がり、きれいなフックボールとなる理屈です。


フック
フック

フェースの向きとスタンスが合っていない、と感じるでしょうから、最初はもちろん違和感があると思います。でも、練習をするうちに慣れてきます。慣れれば自然に、スタンスの向きをどれくらい左(あるいは右)に向けるかで曲がり幅を調整できるようになると思います。



インテンショナルに曲げるショットを覚えるのは、ターゲットの手前にある障害物を避けるためにもちろん役に立ちますが、それ以外にも大きな効果があります。フェースの向きとスタンス、スイングの関係を、体で覚えられることです。ボールがどちらに曲がると理解することで、自分のゴルフが思うようにならない時に、自分で修正することができるからです。

最近はプロでもボールを曲げるゲームマネジメントはあまりしない人が多い傾向にありますが、元々、ボールは曲がるものです。曲げるアイアンショットを覚えて、よりクリエーティブにゴルフを楽しんでみてください。そうすれば自然に、ゴルフが易しくなりますよ。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。


 ◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

 ◆撮影=浅見桂子

 ◆取材協力=白水ゴルフ倶楽部(群馬・渋川市)