おはようございます。毎週火曜日の朝活「せれにゃん塾」塾長の青木瀬令奈です。先週までで私のシーズンは終わりました。応援ありがとうございました。今週のテーマは「アプローチ<6>~障害物越え~」です。応用編に入ってきたので、よく読んで覚えておいてくださいね。

少し難しい状況のアプローチについてお話ししましょう。バンカー越えだったりクリーク越えだったり、間に深いラフがあったり、あるいはサブグリーンの向こう側からだったり…。ボールとグリーンの間に、何らかの障害物がある場合のアプローチの打ち方です。

まず、障害物を越えたい気持ちが強すぎて力が入って体が固まってしまいがちなので、ゆったりと構えてください。打ち方さえ覚えておけばプレッシャーも減ります。

最初に考えるのは、当然、障害物をクリアすること。そのためのクラブを選択します。クラブによる自分の振り幅とキャリーの関係を覚えておくことは、ここでも特に重要になりますね。また、クラブに仕事をさせることで無理に上げに行かないのは先週と同じ。ただし、イメージは障害物を越えることを意識します。目線は上げ過ぎず、自分がボールを出したいところに定めてそれを狙っていくこと。避けたい障害物は決して気にしてはいけません。そこに目が行くと、意識しすぎてボールが行ってしまう悲劇が生まれます。障害物ではなく、それを越える目線とイメージを大切にしましょう。

ボールの位置はいつもよりやや左。ボールを上げたいからといって上げようとするとザックリしてしまいがちです。それよりも少しだけフェースを開くくらいに構えてそれを信じて振れば、ボールは上がります。

クラブに表示されているロフトの数字だけでなく、それを体感できる方法をお教えしましょう。少しお行儀が悪いようですが、クラブのフェースを踏んでみてください。

シャフトの角度だけ打球は上がります
シャフトの角度だけ打球は上がります

こうするとシャフトが斜めになりますね。この角度がクラブのロフトということになります。これが立っていれば立っているほどロフトは大きい。つまりボールが上がるというわけです。少し具体的にイメージできたでしょうか。

ボールとグリーンの間に障害物があるだけで、難しいという意識ばかりが先走ってしまいがちです。けれども、ボールのライさえ悪くなければ、障害物を越えることは難しくありません。難しくしているのはあなたの意識なのだということがわかれば、無駄なプレッシャーも減るはずです。障害物があっても冷静に対処してパーセーブしましょう。

◆青木瀬令奈(あおき・せれな)1993年(平5)2月8日生まれ、群馬県前橋市出身。実家は音楽教室で、瀬令奈は「セレナーデ(小夜曲)」から名付けられた。身長153センチ。ゴルフ好きの父について7歳でクラブを握る。小柄ながら小技が抜群で、2006年日刊アマ全日本女子に史上最年少の13歳で優勝。数々の実績をアマチュア時代に残す。11年プロ転向。17年ヨネックスレディースで初優勝。18年賞金ランキング31位。三和シヤッター工業所属。

◆取材構成=遠藤淳子(清流舎)

◆撮影=浅見桂子

◆取材協力=白水ゴルフ倶楽部(群馬・渋川市)