2018年も早1カ月が過ぎようとしています。みなさん、いかがお過ごしですか? 猫じゃないんですから、コタツで丸くなってる場合じゃありませんよ! コースに出て冬をしっかり感じましょう! タケ小山(53)も、元気いっぱい、走り回っております。火曜日恒例タケ小山のゴルフ即効薬、今週のテーマは「スコアカード“愛読”が上達のコツ」です。スコアカード、しっかり読んでますか?


 マスター室に置いてある各コースのスコアカードをよぉく見たことがありますか? え? ない? それじゃ、うまくなるわけがありません。近頃では、乗用カートでスコア入力もできるようになってしまったから、スコアカードすら持っていかないゴルファーも増えてしまったようですね、嘆かわしい限りです。

 スコアカードは、スコアをつけるためだけにあるわけじゃないんですよ。じっくり眺めてみてください。そのコースの特徴がよく出て実に味わい深いものです。まず、ローカルルールを確認する。次に各ホールの距離を見て、自分がどのティーからプレーするかを決める。これが大切です。「男だから白ティー」「女だから赤ティー」な~んて、決めつけていませんか? 自分がティーを選んでプレーできるのがゴルフのいいところ。スコアカードを見て、自分のティーを決めてください。

 これを見れば各ホールのシミュレーションだって出来ちゃいますよ。ハンディキャップ(難易度)をチェックすれば、どのホールが難しいかもわかります。

 さらに、ホールレイアウトが書いてある裏面も大切です。スタート前に、全体の風向きを見て、大きな矢印をここに書きこんでみる。こうすると、各ホールの地形などに惑わされることなく、コース全体の風の流れが一目でわかるはずです。

 と、ここまではその日のプレーのためのスコアカードの“読み方”。もう1つ、スコアカードの大事な使い方があります。それは、次のラウンドに向けて、自分のプレーを分析することです。

 今すぐ、引き出しに入っている以前のスコアカードを出して分析してみてください。たいていの方は、スコアの他にパット数くらいは記入しているでしょう。これだけで、あなたの弱点、強みが見えてきます。

 フェアウエーをキープしたかどうか、バンカーに入れたかどうか、なども描きこまれていればなおよし。自分が何を伸ばして何を磨けばいいのか、すぐにわかるはずです。これを上達の近道といわずしてなんといいましょうか。カートでのスコア記入が一般的になっても、ラウンドの事前準備と自己分析のために、ぜひ、スコアカードを“愛読”してください。


今週の処方箋

スコアカードであなたのゴルフは一目瞭然!

【服用法】簡単に作戦がたてられて、自分のゴルフを丸裸にできるスコアカード。こんな 便利なものをぞんざいに扱っちゃいかん!


 ◆タケ小山(こやま)本名・小山武明。1964年(昭39)7月7日、東京都生まれ。中大卒業後、プロゴルファーを目指して89年に渡米し、フロリダ州のゴルフ場所属プロとなる。米、カナダ、オーストラリア、アジアなどのツアーでプレー。07年に帰国し、日本ツアーに参戦。08年に早大大学院でスポーツマネジメントを学ぶ。ザ・ゴルフチャンネル、ゴルフネットワークなどでのトーナメント解説には定評がある。TBS系「サンデーモーニング」の「屋根裏のプロゴルファー」として知られる。InterFMの「Green Jacket」(土曜午前5~8時)、文化放送の「The News Masters TOKYO」(月~金曜午前7~9時)などに出演。


◆協力 越谷ゴルフクラブ(埼玉県吉川市)

◆取材・構成 遠藤淳子(清流舎)

◆撮影 山崎安昭