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ゴルフの中村寅吉氏が死去
- 57年10月24日カナダ杯での中村寅吉さんのティーショット
戦後の日本にゴルフブームを巻き起こし、名指導者としても慕われた中村寅吉氏が11日午後4時15分、老衰のため神奈川県座間市の相模台病院で死去した。92歳。横浜市出身。葬儀・告別式は未定。
「寅さん」の愛称で親しまれた日本プロゴルフ界の草分け的存在。農家の二男として生まれ、15歳で神奈川・程ケ谷CCのキャディーとなり、20歳でプロゴルファーとして歩み始めた。
中村氏の名が国内外に知れ渡ったのは1957年に埼玉・霞が関CCで開催された国別対抗戦、カナダ・カップ(現ワールドカップ)。サム・スニード(米国)やゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)ら世界の強豪を相手に、小野光一と組んだ団体戦で優勝し、個人戦でも優勝という快挙を演じた。翌年のマスターズ・トーナメントにも戦後の日本選手として初出場した。
158センチの小さな体。飛距離では劣ったが、月明かりの下で磨きをかけたというパッティングや小技で一時代を築いた。日本オープン選手権を3度、日本プロ選手権も4度制した。シニアになってからも活躍は続き、81年関東プロシニアで、年齢と同じかそれ以下のスコアを出すエージシュートを、プロの公式戦で初めて達成した。
74年に日本女子プロゴルフ協会の初代会長に就任。指導者としても知られ、同協会の樋口久子会長のほか、安田春雄プロら多くの選手を育てた。日本プロゴルフ協会相談役。
[2008年2月11日23時47分]
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