首位から出た石川遼(24)は4番から3連続バーディー。9番ではピン右3メートルを沈めて4個目のバーディーを奪うと、同じ最終組のブレンダン・ジョーンズ(40=オーストラリア)はそれより短いバーディーパットを、黄重坤(23=韓国)はパーパットを外し、差は3打に広がった。

 ところが12番で落とし穴。「セーフかな」と思った第1打が左OBでまさかのダブルボギーを喫した。「15番まで落ち込んでいたというか、気持ち的に低迷していた」。14番では黄が長いバーディーパットを入れたのに対し、3パットをたたき、逆転を許してしまう。

 それでも16番からは気持ちを切り替え、17番ではカラーからの6メートルをパターでねじ込み、起死回生のバーディーで追いつく。ガッツポーズの後、弟でキャディーを務めた航(わたる)くんとハイタッチだ。黄と並んで迎えた18番パー5で2オン成功もバーディーが精いっぱい。ピン横3メートルにつけてイーグルとした黄に競り負けた。

 自らのプレーを「スキを与えてしまった」と振り返り、同時に「12番のOB以外はほとんど互角。差は底力というか、(相手には)スキがなかった」と黄の安定感を称賛していた。