重永亜斗夢(27=ホームテック)が5アンダー67で首位発進した。首に痛みを抱えつつも、1イーグル、4バーディー、1ボギーだった。熊本市出身、熊本県菊陽町在住で、8月の熊本地震被災地訪問について大物選手の参加を希望。石川遼(24)には自ら直談判する意向を示した。

 首位発進にも、ホールアウト直後の重永の表情はさえなかった。宿泊先の枕が合わなかったのか、今週になって首が痛み、この日は左側が固まって、ハリ治療を受けてからのスタート。「回っているうちにアドレナリンが出て、気にならなくなった」と言うが、プレー後は何度も首の左側に手をやった。

 それが被災地訪問の話になり、声に力がこもった。「熊本では試合がないので(男子プロを)見ることはあっても、触れ合うことがない」。当初、選手では熊本県出身の永野とともに訪れる構想だったが、重永はツアー側に「関東の有名選手や谷原(秀人)さんとか」と地元以外のプロ参加を訴えた。これを受けて谷原、宮本勝昌らが協力することになった。「(石川)遼にもお願いしてみる」と、次週の日本プロで石川が復帰することになったため、直接依頼する構えだ。【岡田美奈】