池田勇太(30)と宋永漢(25=韓国)が通算14アンダー270で並んでプレーオフに突入、4ホールを終えても決着がつかないまま日没を迎え、勝負は10日に持ち込まれた。プレーオフが月曜日までもつれ込むのは、99年日本ゴルフツアー機構(JGTO)発足後初めて。1打差3位は黄重坤(24=韓国)と片山晋呉(43)だった。

 プレーオフだけが月曜日に持ち越される異例の事態が起きた。夕闇の中、池田と宋がプレーオフ4ホール目を終了すると、ツアーディレクターが両者に「続行か翌朝か」意向を確認。2人とも“仕切り直し”を要望し、10日午前7時30分からの再開が決まった。

 池田は3ホール目から視界の悪さを感じていたという。12年トーシン・トーナメントでは日没のため、投光器を使って45ヤードの“アプローチ合戦”のプレーオフを行い、物議を醸した。この時の敗者が池田。「ああいうことがあったから、今回はこうなったのでしょう」と判断を肯定的に受け止めた。今季開幕戦のSMBCシンガポール・オープンでは正規のラウンドが月曜日まで延び、この時勝ったのは宋。「経験している私の方が有利かも」と宋はにこやかに答えた。

 この日は雨でスタート時間が30分遅れた。プレーオフが続いた場合も予想し、JGTOが早めにコース側と調整していた。10日は一般営業も並行して行われるため、ギャラリーの入場は不可。表彰式も簡素に行われる。池田は10日に予定が入っていたそうだが「もちろんこっちの方が大事だから」と、今季2勝目への執念を見せていた。【岡田美奈】