4日(日本時間5日)最終日の米男子ゴルフの慈善大会、ヒーロー・ワールドチャレンジで優勝し、個人戦直近5戦4勝という圧倒的な強さで16年を締めくくった松山英樹(24=LEXUS)に、海外メディアから続々と称賛の声が上がった。専門誌ゴルフウイーク電子版では「来春、マツヤマの名が世界に響き渡るかもしれない」と、来年4月6日開幕のメジャー初戦、マスターズ優勝の可能性にまで踏み込んだ。

 4日付のゴルフウイーク電子版の松山の記事は、次のように結ばれている。「来春、マツヤマの名が世界に響き渡るかもしれない」。16年に世界中で5度の優勝を含めて12度のトップ10に入ったことを紹介した上で、松山がマスターズを制する可能性を示唆した。翌5日付でも「世界で今最もホットなゴルファーは誰か? それはヒデキ・マツヤマだ」と題して、ここ2カ月の圧倒的な戦いぶりを振り返っている。

 CBSスポーツ電子版は「17年はダスティン・ジョンソン、マキロイ、スピースのように注目を浴びるだろう」と、世界ランク6位の松山より上にいるメジャー覇者と並び称した。ニューヨーク・タイムズ電子版は来年2月で25歳になる年齢に着目。「24歳のマツヤマは、ウッズが同じ年齢だった時のパフォーマンスを思い出させる期間を締めくくった」。ウッズ(米国)がメジャー3勝など米ツアー9勝を挙げた24歳から25歳になるまでの1年を想起させたと報じている。

 優勝会見で「マスターズが来週だったらいいか」と聞かれた松山はあっさりと言い切っていた。「来週じゃない方が、勝てるチャンスが増えるかなと思います。来週だったら、たぶん勝てない」。世界が驚く絶好調ぶりにも、慢心する気配はゼロ。万全の準備を整え、マスターズの開催地オーガスタに乗り込むことしか考えていない。

 ◆ウッズの00年 99年12月30日で24歳になり、年明けに前シーズンのツアー優勝者だけが出場できるメルセデス選手権で優勝。メジャー初戦のマスターズは5位だったが、全米オープン、全英オープン、全米プロを制覇。出場20試合でシーズン自己最多の9勝を挙げ、2位4度、3位1度、トップ10入り17度とまさに全盛期だった。