熊本地震により昨年大会が中止となった女子ゴルフのKKT杯バンテリンレディースが14日、熊本空港CC(6452ヤード、パー72)で開幕する。

 熊本出身の永久シード選手、不動裕理(40=フリー)は3年ぶりの大会出場に向け、12日に練習ラウンドを行った。

 昨季はツアー出場わずか3試合だったが、今季は開幕戦ダイキンオーキッド・レディース、第2戦プロギア・レディースに続いて、早くも3試合目だ。今大会の出場を決めた理由の1つに熊本地震を挙げ「半分は、その気持ちでエントリーしました」と話した。

 1年前の4月14日、熊本地震が発生した時は自宅のある東京にいた。「まさか熊本で、とは思いました。小さな地震ならまだしも、あんな大きなのが起こるなんて」。すぐに熊本に住む両親の無事を確認。その後、東日本大震災当時と同様、人知れず「それなりの寄付」を行ったという。

 ただ、今大会に出場するにあたって、復興だけを声高に訴えるつもりはない。

 「個人的な考えですが、東日本大震災の時とは少し違うというか…。あの時の1年後は(被災地が)まだむちゃくちゃでしたよね。でも、熊本はもう元気に歩み出していると思うんです。『熊本は元気です、頑張ってます』ということを伝える大会になればいいんじゃないでしょうか」

 2011年3月11日の東日本大震災発生後、ツアー再開初戦はKKT杯バンテリンレディース。優勝者は不動だった。優勝インタビューで「私はゴルフしかできないので…」と語ったが、今回も今できるベストプレーで大会を盛り上げるつもりだ。