通算12アンダーのジョーダン・スピース(23=米国)が第1日から首位を守る完全優勝でメジャー3勝目。6人目の生涯グランドスラムへ、全米プロを残すのみとなった。

 スピースが長く語り継がれるであろうスーパーショットで窮地を脱した。

 3打のリードを失って迎えた13番パー4。打った瞬間に頭を抱えたドライバーショットは大きく曲がり、右の丘の斜面にある深いラフへ落ちた。打てる状況になく「アンプレアブル」を宣言。たっぷり20分かけてドロップする場所を探し、競技委員に確認した。「練習場はOBかい?」。選んだのは、カップと打ち込んだラフの後方に広がる練習場。近くにクラブメーカーのツアーバスも並ぶ平らな芝の上から3番アイアンを振り抜いてグリーン手前まで運び、最後は3メートルを沈めてボギーでしのいだ。