今季ツアー初出場の秋吉翔太(27=ホームテック)が、70で回って通算12アンダー204とし、首位に2打差の6位からツアー初優勝を狙う。15番でプリファードライの処置の中で「止まっている球を動かした」違反があったとされ、2罰打を付加された。本人は覚えていないそうだが、新たな証拠が出た場合は失格もあり得るため、「明日のプレーに影響しないよう」と受け入れた。首位は通算14アンダーの藤本佳則(27)とI・H・ホ(30=韓国)。

 問題は15番のグリーンカラーで起きた。この日はプリファードライが適用され、球を拾い上げて1クラブレングス以内にプレースできる。この時、秋吉が拾い上げ、いったん置いた球(インプレーの球)を再び動かしてプレーしたとして、ゴルフ規則18により2罰打が加わった。

 本人は「自分では(いったん)球を置いたつもりはなかった」と振り返るが、同伴競技者のホが指摘。競技委員の指示でひとまずプレーを続け、ホールアウト後に協議されたが、映像もなく確認できない。ただ、スコア提出後にギャラリーの証言などが出た場合、過少申告で失格になる恐れもあり「明日ドキドキしながら回るのは嫌だった」と秋吉は罰を受け入れた。

 2罰打がなければ首位だったのが6位後退も「いい位置だし、自分が頑張ればいい話。バーディー2つで取り戻せる」と気丈だった。

 ◆プリファードライ 雨でライ(球のある場所の状態)がぬかるんだ場合などに、ローカルルールとして適用される。罰なしにコースの球を拾い上げ、汚れをふいて、より状態のいい場所にプレース(置くこと)できる。この日は、元の場所から1クラブレングス(クラブ1本分の長さ)以内で、ホールに近づかないように置くよう定められていた。