松山英樹(25=LEXUS)による夢への挑戦が始まった。日本男子初の頂点を目指す今季最後のメジャーが開幕。現在フェデックスポイントランクでもトップに立ち、全米プロ後に始まるボーナス1000万ドル(約11億円)をかけたプレーオフシリーズでも総合王者へ最も近い位置にいる。さらには世界選抜のエースとして臨む9月のプレジデンツ・カップも控え、シーズンの最後まで大舞台での活躍が期待される。

 全米プロ開幕前日、松山は珍しくコースには出なかった。練習場で約2時間の調整を終えると、軽快な足取りで引き揚げた。「何人もの日本人がチャレンジして取れていないものを、取れるように頑張りたい」。前週世界選手権シリーズのブリヂストン招待を制し、優勝候補筆頭の評価もある。かけられ続ける悲願への期待は今週、かつてないほどに膨らんだ。積み重ねてきた練習量の多さは言うまでもなく、進藤大典キャディー(37)らチームでのコースチェックも抜かりない。最後はコンディションに重きを置いた形だ。