カットラインギリギリの66位で予選を通過した石川遼(25=CASIO)が8バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの66で回り、通算7アンダーの203で33位に浮上した。

 8バーディーは1月のファーマーズ・インシュアランス・オープン第2ラウンドに並ぶ今季自己最多。「66」は今大会第1ラウンドに続く2度目のシーズン自己ベストだった。「(ショット、パットが)すごくいいという感じではなかったですけど、かみ合っていることは確か。アイアンの方向性と距離感は(71で回った)昨日よりは良くなっているのかなと思います」と控えめに手応えをにじませた。

 8番まで快調に3つ伸ばしたが、9、10番で「危惧していた通り、振れていない感じがあった」というドライバーのミスがトラブルにつながった。9番は「1ヤード足りず」右のバンカーに入ったボールがアゴに近く、第2打はフェアウエーへ出すだけ。第3打もグリーン右に外してボギーとすると、10番ではドライバーを大きく右に曲げてOB。最後は3・5メートルを何とか沈めたものの、ダブルボギーで前半に稼いだ貯金を使い切った。

 ただ、スコアを落とすホールがあっても、それ以上のバーディーを量産してねじ伏せていくのが好調時の石川のスタイル。13、15、17番を取って迎えた最終18番。右ラフからの第2打は6番と迷った末に7番アイアンでピン手前6メートルまで運び、これをねじ込んで連続バーディーで締めくくった。

 前日はマイナス3・111で152人中147位だったパットのスコアに対する貢献度を示すスタッツは、プラス5・173で全体トップ。「体とクラブが同調する感じが身に着いてきた」と予選ラウンドのクロスハンドから順手に戻し、佐藤賢和キャディー(37)とも丁寧にラインの読みを確認し合ったグリーン上は、まさに“別人”だった。

 最終日は来季出場権がかかる下部ツアー入れ替え戦前最後の18ホールでもある。「ここでトップ10、トップ20とかに入れば、入れ替え戦(4試合の中で)の優勝も見えると思う。なかなか今日以上のバーディー数というのは難しいかもしれないですけど、トライしていきたいですし、今日取り逃しているところもあるので、もっと取っていけるように頑張りたいなと思います」と意欲を口にした。