2年連続で賞金女王に輝いたイ・ボミ(28=韓国)が今季初優勝に王手をかけた。5アンダーの首位で出るとボギーなし、3バーディーの70で回って通算8アンダー138で首位をキープ。第1日から首位を守る完全優勝、そして大会連覇で昨年11月の伊藤園レディース以来となるツアー21勝目へ意欲を見せた。

 自画自賛のラウンドだった。イ・ボミのショットが正確にピン付近をとらえた。3つのバーディーは、いずれも1~2メートル以内。1、5番のバーディーパットを外したものの、ピンチはなし。「とてもうれしいですね。イメージしたところに全部、球が落ちていた。楽しい気持ちでした」と声をはずませた。

 1年2カ月ぶりの首位発進だった第1日に続いて首位をキープできた喜びは大きい。「今年はちょっとしたラッキーもなかったけれど今日はたくさんあった。明日も自信を持ってやりたい」。不安定なショットに悩み続け、未勝利が続いた時期を払拭(ふっしょく)するように「今までの悪かったことを忘れ、昨日と今日の良かったことを思い出したい」とプラス思考で最終日を見据えた。

 宿舎付近にお気に入りの韓国料理店を発見し「韓国で食べているような本場の味なんです」とパワーを蓄えている。21日に29歳を迎える女王は「頭は29歳になってもいいけれど、体は27歳に。1歳若くなりたい」とポツリと本音を明かしながらも「自分自身への誕生日プレゼントは優勝です」とキッパリ。昨年11月の伊藤園レディース以来、280日ぶりのツアーVに照準を合わせた。【藤中栄二】