池田勇太(31=フリー)が大会3度目の優勝に王手をかけた。首位と3打差3位からスタートして6バーディー、1ボギーの67で、通算13アンダーで首位に浮上。最終組で一緒に回った25歳大堀裕次郎、24歳出水田(いずみだ)大二郎の若手2人がスコアを落としたことに「まだまだゴルフが若い」と切り捨てた。

 肩で風を切りながら、池田が満足の18ホールを終えた。首位に立っても大喜びはしないところがまた、ゴルフ界の番長らしい。前半は4バーディー、ボギーなし。後半は2バーディー、1ボギーだったことから「良かったのは8番までだな。そこからはグダグダだった」と、あえてぶっきらぼうに答えた。それでも3日連続の60台で09、15年に続く大会3度目制覇に王手。優勝はあと1歩に迫った。

 最終組で25歳大堀、24歳出水田と一緒に回った。第2日まで首位だった大堀がこの日1オーバーで3位、出水田は3オーバーで13位まで後退。大会中は「中洲に遠征するルーティン」と飲み歩いていることを公言する昨季賞金王は「まだまだゴルフが若い。青いね。僕が好きなお酒の年数がたっていないような、そんな感じ」と酒に例え突き放した。

 この日は人気アイドルグループのHKT48が、ラウンド終了後のグリーン横で即席ライブを行った。取材を受けているところにメンバーが引き揚げてくると、若手をバッサリ切り捨てていた池田が目線をチラリ。そんなところが、憎めない。「自分自身に期待しているからね」。今季メジャーは全4戦で予選落ち。国内復帰戦で優勝し、復活の兆しをつかむ。【益子浩一】