松山英樹(25=LEXUS)が3バーディー、2ボギー、3ダブルボギーの75と崩れ、5オーバーで出場30選手中29位と大きく出遅れた。ポイントランク7位からボーナス1000万ドル(約11億円)がかかる総合王者には優勝が必須という状況で、6アンダーの首位カイル・スタンリー(29=米国)とは11打差の滑り出しとなった。

 「スタート前は結構いい感じで行けるかなと思ったが、見事に自信が全くなくホールアウトしました」と自嘲気味に振り返った。1番でドライバーをいきなり右の林に曲げて4オン2パットのダブルボギー。6番までティーショットをフェアウエーに置けず、グリーンにも乗らないという苦しい展開を巧みなアプローチでしのいでいたが、9番では3メートルから3パットでダブルボギー。ハーフで「41」をたたき、最下位で折り返した。

 13番で初のバーディーを奪取。15番パー3でも手前のラフからチップインバーディーを決めた。巻き返しの気配が漂う中、16番はフェアウエーからの第2打がピンを10メートル以上オーバー。「チャンスにつけられるところからミスしてしまったので、なかなか流れに乗れない」と悔やむ1打が尾を引いたのか、17番ではドライバーを右の林へ突っ込んで3つ目のダブルボギー。最終18番をバーディーで締めても笑顔はなかった。

 ティーショットがフェアウエーを捉えたのはわずか3度。フェアウエーの狭さが特徴のコースとはいえ「しっかり打てれば捉えられない幅じゃないですし、硬さでもない。打てない自分がもどかしいですね」と、納得いくスイングで打てていないことを問題視。ピンチでよりどころとなったアプローチについても「悪いのが多すぎるので、気休めにもならない」と首を振った。

 プレーオフが始まった07年以降では08年にカミロ・ビジェガス(コロンビア)が第1ラウンド終了時の8打差をひっくり返した例はあるが「明日に切り替えて、何かいい方法を見つけられたらいいなと思いますね。今日は最下位ではないので、明日も、そこを目指しているわけじゃないけど、少しでも順位を上げられるように頑張りたい」と言葉をしぼり出した。