松山英樹(25=LEXUS)が4バーディー、2ボギーの68で回り、通算3オーバーの143で26位となった。総合王者には単独2位以上が必須という中、首位とは10打差。ボーナス1000万ドル(約11億円)の道は険しいが、持ち味であるアイアンの復調に手応えをにじませた。ジャスティン・トーマス(24=米国)が通算7アンダーでポール・ケーシー(40=英国)ウェブ・シンプソン(32=米国)と並ぶ首位に浮上した。

 松山が“二面性”のあるプレーを見せた。各部門のスコアに対する貢献度を示す「ストロークス・ゲインド」ではパー3のティーショット、パー4およびパー5の第2打に特化した「アプローチ・ザ・グリーン」が「4・541」と30選手でNO・1を記録。一方でパットは「マイナス3・947」で最下位に沈んだ。

 「爆発できるような内容でこのスコア。フェアウエーも昨日よりはいってますし、アイアンもすごく切れていた。ホントに最低限のゴルフかなって感じです」。相変わらず手厳しいが、スイングの悩みは深かっただけにショットの復調傾向に少しだけ声のトーンも上がった。「(朝の練習場で)やることを全然変えた。それがうまくいったなって感じ。(変えたのは)全部です」。3番で第2打を1メートルにつけてバーディーを先行させると、アイアンショットはピンに絡み続けた。

 後半は惜しいパットの連続で“お先”のバーディーで締めた18番以外は8つのパーが並び「(パットは)これが普通ですよ、僕の」と自虐ネタで笑わせた。昨年はこの大会の5位から10月以降の日米ツアーでの爆発につなげている。確かなきっかけをつかみたい。【亀山泰宏】